2009-10-24

人気空港ランキング 2009

10月23日のロイターによると、プライオリティパスによる空港ラウンジサービスの会員でよく飛行機を利用する1万4500人を対象にした調査では、世界で最悪の空港はロンドンのヒースロー空港で、最も人気のある空港にシンガポールのチャンギ空港が選ばれました。チャンギ空港に次いで、2番目に評価の高かったのは香港国際空港。ヨーロッパの空港で最も人気のある空港はアムステルダムのスキポール空港でした。対して、最悪の空港はヒースロー空港に続いて、パリのシャルル・ドゴール空港とロサンゼルス国際空港でした。

空港の良し悪しを判断した基準がロイターの記事にはありませんでした。そこで調査をした対象から基準を想像してみました。空港のラウンジサービスを受ける人は、仕事で世界を移動する機会の多い人、乗り継ぐ時間又は搭乗まで時間が長い人、座席がファーストクラスかビジネスクラスの人のどれかに該当します。

飛行機で移動する機会の多い人は、世界の複数の空港設備を知っているので、それらの比較ができます。例えば、仕事で空港を利用する人は、空港内にインターネットやファックスやコピーなどの仕事に使えるもの備えられているか、限られた移動時間で乗り継ぎができるように空港が機能的に造られているか、などの空港機能が評価の基準になるでしょう。

利用する飛行機を待つ時間が長い人は、その空港の提供するサービスを多く受けられます。例えば、長旅に備えてシャワー室や仮眠室があるか、好みに応じた食事を提供してくれるレストランがあるか、などの空港の居住性が評価の基準になるでしょう。

座席のグレードの高い人は、空港のサービス価値を判断できます。各航空会社のファーストクラスやビジネスクラスの航空券はエコノミークラスよりも高価なのは当然のこと。その航空券代には空港のラウンジサービスが受けられる、荷物や自身の移動を手伝ってもらえる、などのサービス料が含まれているからです。この人たちには、空港が払った代金に見合ったサービスを提供してくれるかどうかが評価の基準になるでしょう。

空港が備える設備と居心地のよさとコストパフォーマンスの3つの要素を基準にすると、私もヒースロー空港はお世辞にも良いとは言えません。

ヒースロー空港はターミナル間の移動に時間がかかり、搭乗を待っている時に落ち着けるレストランやカフェもなく、高い航空運賃を払って到着した空港は終始工事中で薄暗い。

早くから中継貿易港として発展した国際都市シンガポールは、海の港の経験を空港に生かしています。乗り継ぎがスムーズに行えるように空港内の移動が一目で分かる配置になっています。そして南国の暖かく明るい雰囲気の空港は居住性も高く、レストラン、カフェは勿論、プールまで備えています。レストランはアジア、ヨーロッパ、アメリカにベジタリアンと多様な人に対応できるようになっています。

数多くの空の旅をする人がシンガポールのチャンギ空港に高い評価を、ロンドンのヒースロー空港に低い評価をするのも頷けます。

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