2008-09-13

児童書読み聞かせ会

Pico Blvdを西に向かって走り、Westside Pavillionに行くまでの南側にChildren's World Booksという児童書専門店があります。子供向けの本を常時8万点揃えていて、専任の相談員がいるというのが自慢のこのお店でハリウッド女優で児童書作家でもあるジェイミー・リー・カーティスによる新作絵本の読み聞かせとサイン会がありました。

会の開始から30分前に到着したときにはすでに読書会に参加する親子がぞろぞろと入り口から入るところが見え、会場の床の3分の1は親子で埋まっていました。
夫と私は会場に入っていく親子を横目で見ながら、サインを貰う本を選びました。文章がシンプルかつ軽快で印象に残る一言が加えてあります。テーマが自信、人種、成長、努力と親が子供に求めるものです。目を通した絵本全部欲しくなったけれど、ここは我慢。迷いつつ選んだのはI'm Gonna Like Meでした。

子供たちがころころと床に転がっている間を縫って会場の隅に陣取りました。係りの販売員が子供たちを前方の床に集め、大人は後方で見ているように指示をだします。ささっと親元を離れて前に座る子もいれば、親の手をとってぐずぐずとくっつく子もいます。子供は万国共通です。

やがてジェイミーが入室して始まりました。最初の10分くらいはこれまで出版した本の宣伝、それから読書会参加の注意です。ソファにひっくり返ってみたり、拗ねたり怒ったりの感情アクションをしたり、声色を使ったりと身体を使った表現はさすがに女優です。読書に入ると、声の調子、高低、強弱、緩急自在に文を読み分けていきました。全ての発音がはきはきと美しくハリウッド仕込の言い回しそのままでした。

読み聞かせが終わるとサイン会です。約100人の子供とその親たちの相手を初めのうちは景気よく、途中からお疲れ気味で最後は消耗し切った様子でした。
私の前に並んでいたのは日系3世と5世のおばあちゃんと孫。おばあちゃんの着ていたブラウスは日本の着物を仕立て直したもので、ピンクの花模様が可愛らしく、別布で仕立てたバックには茶色地に江戸時代の日記の一部が書かれていました。聞けばそのおばあちゃんのおばあちゃん、つまり一世が日本から持ってきた浴衣や着物や手ぬぐいを自分で仕立て直して使っているそうです。ジェイミーはその孫の記憶に残った難しい単語を本に書き、一緒に発音して、カメラに収まりました。
私の番になりました。サインをしてくれていた間、私の司書ネタを披露しました。子供のいない私たちはあっさりと終わってしまいました。

書店に戻ってじっくりと本を眺めました。「はなのすきな牛」のような古典絵本からエリック・カールやガース・ウィリアムスの挿絵が入った絵本を見つけて嬉しくなりました。移民国家のアメリカならではの各民族の絵本やイスラム教・仏教・ユダヤ教の宗教絵本もありました。何時間もいたくなるお店です。

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